倒れる。

2003年のはじめ。
僕が働いていたお店は観光地にあるので、お正月から一週間は朝から晩まで、満席でとても忙しい。
とてもハードだけど、3度目のお正月だったので、軽く乗り切れるはずだったのだが、そうはいかなかった。
下痢は治まっていたが、2日目ぐらいから、体調の異変を感じ始めた。
まず、食欲がなくなった。
体が重くて、家に帰ると、食事をとることもなく、着替える余裕もなく、ふとんに倒れて、爆睡した。
こんな調子で働き続け、一週間が過ぎて、ようやくお客さんが減り始めて、連続勤務の最後の日だった。
忘れもしない1月8日の木曜日。
夕方ごろ、少し遅い休憩をもらって、牛丼を食べた。
休憩が終わって、動こうとしたら、吐き気を感じた。
しばらく時間が経っても、吐き気は治まらず、働ける状態ではないので、早退した。
が、電車に乗ると、気分が悪くなって、すぐ降りることになる。
結局、僕は途中の駅のトイレで吐いて、下痢をして、体に力が入らなくなり、動けなくなった。
少し吐いては、各駅停車に乗って、次の駅に降り、また少し吐いては、電車に乗って次の駅で降りることを繰り返して、ようやく地元の駅に辿り着いた。
寒い1月のことだった。